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身体表現性障害で障害年金は受給できる?練馬区の特定社会保険労士がわかりやすく解説

 身体表現性障害と診断された方でも、状況によっては障害年金の受給を検討できます。もっとも、身体表現性障害は神経症圏の傷病として扱われることが多く、障害年金の審査では原則として厳しく見られるため、病名だけで判断しないことが大切です。

「症状はつらいのに、障害年金は無理なのだろうか」と不安を感じる方は少なくありません。
実際には、初診日、日常生活の制限、他の精神疾患の有無、診断書の記載内容などを総合的に確認することで、請求の可能性が見えてくることがあります。

身体表現性障害とは

 身体表現性障害は、身体の痛み、しびれ、だるさ、息苦しさ、めまいなどの症状が前面に出る一方で、検査では十分な異常が見つかりにくいことのある傷病です。
 かつては神経症圏に分類されることが多く、現在でも障害年金の実務では「神経症」との関係が大きな論点になります。

 見た目には分かりにくくても、日常生活への影響は非常に大きいことがあります。
 たとえば、通勤できない、家事が続かない、外出が怖い、痛みや不調で横になっている時間が長いといった状態が続けば、生活全体に大きな支障が生じます。

 障害年金では、病名そのものよりも、どの程度生活が制限されているかが重要です。
 そのため、身体表現性障害であっても、生活実態を正しく整理すれば、検討の余地が出てくることがあります。

障害年金で難しい理由

 身体表現性障害が障害年金で難しいとされるのは、精神の障害に関する認定基準との関係です。
 認定基準では、神経症については、症状が長期間続き一見重く見えても、原則として認定の対象とならないとされています。

 つまり、症状がつらいからといって、そのまま障害等級に結びつくわけではありません。
 障害年金は、苦痛の強さそのものではなく、制度上の要件に当てはまるかどうかで判断されます。

このため、身体表現性障害のご相談では、次のような点が大きな分岐点になります。

・病名が身体表現性障害だけか。

・うつ病や気分障害などが併存しているか。

・日常生活能力の低下がどの程度あるか。

・医師が診断書にどう記載しているか。

・精神病の病態を示しているといえるか。

 身体表現性障害は、単独では難しい一方で、診断の整理次第で見通しが変わることがあります。
ここが、障害年金の実務で慎重な検討が必要な理由です。

受給の可能性があるケース

 身体表現性障害でも、次のような場合には障害年金の可能性を検討します。

他の精神疾患が併存している場合

 うつ病、双極性障害、統合失調症、発達障害など、障害年金の対象となる傷病が併存していれば、請求の方向性が変わることがあります。
 身体症状が中心であっても、実際には抑うつ、意欲低下、不眠、希死念慮、人付き合いの困難が強い場合には、精神の障害としての評価が問題になります。

病態が精神病レベルと判断される場合

 障害認定基準では、神経症であっても、その臨床症状から精神病の病態を示しているものは、統合失調症または気分障害に準じて取り扱う考え方があります。
 このため、診断書に「精神病の病態を示している」といった趣旨が反映されるかどうかは非常に重要です。

日常生活に著しい支障がある場合

 たとえば、次のような状態が続いている場合は、生活能力の低下を丁寧に示す必要があります。

・一人で外出できない。

・食事や入浴、服薬の管理に援助が必要。

・横になっている時間が長い。

・仕事を継続できない。

・家族の支えがなければ日常生活が回らない。

 こうした状態があっても、診断書や申立書に十分反映されていなければ、審査で伝わりにくくなります。
 したがって、症状の重さを「伝わる形」に整理することが重要です。

初診日が重要な理由

 障害年金では、初診日が制度上の出発点になります。
 どの病院で、いつ最初に受診したのかが分からないと、請求の可否や加入制度の判定に影響します。

 身体表現性障害の場合、最初は内科、整形外科、脳神経外科などを受診していることも珍しくありません。
 その後に精神科や心療内科へ移るケースも多いため、受診歴を時系列で整理することが大切です。

 特に次のような点を確認します。

・最初に受診した医療機関はどこか。

・その時点でどのような症状があったか。

・精神科へつながった経緯は何か。

・受診の空白期間があるか。

・保険料納付要件に問題がないか。

 初診日の整理は、身体表現性障害の請求でも最初に確認すべき重要事項です。

診断書で見るポイント

 障害年金の審査では、診断書の内容が大きな比重を占めます。
 特に身体表現性障害では、病名の書き方よりも、生活の困難さがどれだけ具体的に書かれているかが重要です。

 確認したいポイントは次のとおりです。

・病名だけでなく、症状の実態が書かれているか。

・日常生活能力の低下が反映されているか。

・通院状況や服薬状況が整理されているか。

・就労への影響が記載されているか。

・家族の援助の必要性が示されているか。

 診断書は、症状の説明書ではなく、審査に使われる制度上の資料です。
 そのため、医師に症状を正確に伝えるだけでなく、障害年金で必要な観点が何かを意識して準備することが大切です。

病歴・就労状況等申立書の役割

 ご本人が作成する病歴・就労状況等申立書は、診断書を補う大切な資料です。
身体表現性障害では、外から見えにくい症状が多いため、この書類で経過を整理できるかどうかが結果に影響します。

 たとえば、次のような内容を丁寧に記載します。

・発症した時期。

・症状が悪化したきっかけ。

・仕事や家事が難しくなった経過。

・家族や周囲にどの程度支援してもらっているか。

・受診や服薬を続けるうえで困っていること。

 経過が飛び飛びだと、症状の連続性が伝わりません。
反対に、日付と出来事を整理して書くことで、実態が伝わりやすくなります。

よくある誤解

 身体表現性障害の相談では、誤解からあきらめてしまう方が少なくありません。

病名が対象外なら絶対に無理

 これは正確ではありません。
 病名が身体表現性障害でも、他の精神疾患が併存していたり、精神病の病態と評価されたりする場合には、請求の余地があります。

仕事をしているから受給できない

 これも一概には言えません。
 短時間勤務、欠勤や遅刻の多さ、周囲の特別な配慮がなければ働けない状態であれば、就労していても障害年金の対象となることがあります。

身体症状だから精神の障害ではない

 身体症状が中心でも、その背景に心理的要因があり、日常生活能力に大きな制限が出ていれば、障害年金の検討対象になります。
 見えにくい症状だからこそ、制度上の整理が必要です。

相談前に準備したいこと

障害年金の相談をスムーズに進めるために、次の情報を整理しておくと役立ちます。

・最初に受診した病院名と受診時期。

・現在の主な症状。

・精神科や心療内科の受診歴。

・仕事を休んだ時期、辞めた時期。

・家事や外出で困っていること。

・家族の支援状況。

・診断書に書かれている病名。

 これらが整理できていると、障害年金の見通しを立てやすくなります。
逆に、情報があいまいなままだと、請求の方向性を誤るおそれがあります。

障害年金をお考えの方へ

 弊所では、障害年金のご相談を承っています。
 身体表現性障害のように、病名だけでは判断しにくいケースこそ、早い段階で専門家に確認することが大切です。

「この症状で本当に請求できるのか知りたい」
「診断書の内容が十分か不安」
「不支給にならないように準備したい」

 そのようなお悩みがあれば、まずは状況を整理することから始めましょう。
 障害年金は、最初の組み立て次第で結果が変わる制度です。
 だからこそ、病名だけであきらめず、制度に合った形で準備することが重要です。

まとめ

 身体表現性障害は、障害年金の認定では原則として厳しい位置づけにあります。
 ただし、他の精神疾患の併存や、精神病の病態を示す事情があれば、受給の可能性は残されています。

 大切なのは、病名だけで判断しないことです。
 初診日、診断書、病歴、就労状況、日常生活の支障を総合的に確認し、障害年金の基準に沿って整理することが必要ですので、お気軽に初回無料申込相談をご利用ください。

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