コラム column
「食べられない」つらさを抱えるあなたへ ― そしゃく・嚥下機能の障害と障害年金
食事の途中でむせてしまう。固形物が飲み込めず、柔らかいものしか食べられない。食べることに時間がかかり、家族との食事が苦痛になってしまった。そしゃく・嚥下機能の障害を抱えながら、こうした困難と向き合い、「このまま栄養状態が悪化するのでは」、「人前で食事ができない」と悩んでいらっしゃるのではないでしょうか。
そしゃく・嚥下機能の障害は、「食べる」という人間の基本的な行為を制限し、栄養摂取、体力維持、社会生活のあらゆる面に影響を及ぼします。脳卒中や神経疾患、口腔・咽頭の病気、手術後の後遺症など、原因はさまざまですが、共通するのは「食べたくても食べられない」つらさです。
そんな「食べられないつらさ」を抱えるあなたに、知っていただきたい制度が障害年金です。これは、年金保険料を納めてきた方が、病気や障害によって生活や仕事に大きな制限を受けたときに受け取ることができる、公的な権利です。
そしゃく・嚥下障害が奪うのは「食べる喜び」だけではありません
そしゃく・嚥下機能の障害を抱える方が日常生活で直面する困難は、周囲には想像以上に深刻です。
・固形物が噛めない、飲み込めず、食事内容が大きく制限される
・食事の度にむせたり、誤嚥の不安があり、食べることが怖くなる
・食事に長時間かかり、疲れて十分な量が食べられない
・栄養状態が悪化し、体力低下や体重減少が続く
・経管栄養(胃ろうや鼻からのチューブ)が必要になり、QOLが大きく低下する
・人前での食事を避けるようになり、社会生活や人間関係が制限される
さらに、「ゆっくり食べればいいでしょ」、「柔らかいものを食べればいいのでは」と言われ、実際の困難さや誤嚥のリスクが理解されないことも大きなストレスになります。
それでも、「まだ何とか食べられている」、「経管栄養ではないから」と、自分の困難さを言葉にすることをためらう方も少なくありません。
障害年金の審査では、病名ではなく「その障害によってどの程度、日常生活や労働に支障が出ているか」が重視されます。そしゃく・嚥下障害の申請では、この「食べられない、栄養が摂れないつらさ」を、具体的な生活場面や健康状態に落とし込んで伝えることが鍵になります。
なぜそしゃく・嚥下障害の障害年金申請は難しいのか
障害年金の審査は、原則として書類のみで行われます。 あなたの状態は、「診断書」や「病歴・就労状況等申立書」に書かれた情報だけで判断されます。
ところが、そしゃく・嚥下障害の障害年金申請には次のような難しさがあります。
・嚥下造影検査や内視鏡検査の結果を、どう説明すればよいか分からない
・「むせる」「飲み込めない」といった症状を、どう客観的に表現すればよいか迷う
・食事形態(刻み食、ミキサー食、流動食など)や経管栄養の状況を、どこまで詳しく書けばよいか分からない
・申立書に「食べられません」とだけ書いても、生活や健康への影響が伝わらない
その結果、本来は障害年金の対象となり得る状態であっても、「書類からは日常生活の制限が読み取れない」と判断され、不支給になってしまうケースもあります。
特にそしゃく・嚥下障害は、見た目では分かりにくく、誤嚥性肺炎のリスクや栄養状態の悪化など、生命にかかわる問題であることを丁寧に説明する必要があります。
障害年金を扱う特定社会保険労務士として
障害年金を扱う特定社会保険労務士として、そしゃく・嚥下機能の障害でお悩みの方の申請代行を行っています。単なる書類作成の代行ではなく、次のようなサポートを行います。
・発症の経緯、治療歴、手術歴、現在の食事形態や栄養状態を時間をかけて丁寧に聞き取る
・「どんな食べ物が食べられないか」「むせる頻度」「食事時間」「体重変化」などを具体的に言葉にする
・嚥下造影検査や内視鏡検査の結果、経管栄養の有無を踏まえ、診断書の記載ポイントを確認する
・病歴・就労状況等申立書を、「食事の困難」「栄養状態の悪化」「生活への影響」が明確に伝わるように作り込む
・医師にお渡しするメモを作成し、診察時に伝え漏れがないようサポートする
そしゃく・嚥下障害は、周囲に相談しにくく、ご本人も「恥ずかしい」、「こんなことを言っていいのか」と悩まれることが多い障害です。
だからこそ、専門家が間に入り、あなたの言葉を整理しながら「制度に伝わる形」に翻訳していくことが大切だと考えています。
「まだ口から食べられているから」と我慢していませんか
そしゃく・嚥下障害の方の中には、「まだ経管栄養ではないから障害年金の対象外では」「柔らかいものなら食べられるから申請してはいけない」と思い込んでいる方が少なくありません。
また、「食事の問題だけで障害年金がもらえるとは思わなかった」という理由で、申請をあきらめている方もいらっしゃいます。
しかし、障害年金は「まったく食べられない人だけ」のものではありません。
食事形態が大きく制限されていたり、頻繁にむせて誤嚥のリスクがあったり、食事に長時間かかって十分な栄養が摂れない状態であれば、受給の可能性があります。また、経管栄養(胃ろうや経鼻経管栄養)を使用している場合は、より受給の可能性が高まります。
・自分のそしゃく・嚥下の状態で障害年金の対象になるのか知りたい
・むせや誤嚥が頻繁で、食事が怖くなっている
・体重が減り続け、栄養状態の悪化に不安を感じている
・経管栄養を勧められており、今後の生活に不安がある
こうした段階でのご相談も歓迎しています。あなたのペースに合わせて、プライバシーに配慮しながら、安心してお話しいただける環境を整えます。
そしゃく・嚥下機能の障害と向き合いながら、「これから」の生活を守っていくために、障害年金は大切な選択肢のひとつです。
障害年金を扱う特定社会保険労務士として、あなたが一人で抱えてきた「食べられないつらさ」や「人に言いにくい悩み」に寄り添いながら、申請の準備から提出、その後のフォローまでしっかりとサポートします。
まずは、お話を伺うところから始めます。どうぞ、お気軽にご相談ください。
障害年金及び労務に関する様々なご相談を受け付けております。