コラム column
「起き上がれないつらさ」を誰も信じてくれないあなたへ ― 脳脊髄液減少症と障害年金
起き上がると激しい頭痛に襲われる。立っているだけでめまいや吐き気がする。横になっているしかないのに、検査では「異常なし」と言われる。脳脊髄液減少症と診断されてから、こうした症状に苦しみながら、「周りに理解されない」、「このまま失業するかもしれない」と不安を感じていらっしゃるのではないでしょうか。
脳脊髄液減少症は、脳脊髄液が漏れることで、起立性の頭痛、めまい、吐き気、倦怠感、認知機能の低下など、全身に多彩な症状が現れる病気です。交通事故やスポーツ外傷、出産などがきっかけとなることもありますが、原因不明の場合も少なくありません。
そんな「見えない激痛と闘うあなた」に、知っていただきたい制度が障害年金です。これは、年金保険料を納めてきた方が、病気や障害によって生活や仕事に大きな制限を受けたときに受け取ることができる、公的な権利です。
脳脊髄液減少症の「起き上がれない苦しさ」
脳脊髄液減少症を抱える方が日常生活で直面する困難は、周囲には全く理解されにくいものです。
・起き上がると激しい頭痛が襲い、横になるしかない
・立位や座位を保つことが困難で、通勤や通学ができない
・めまい、吐き気、耳鳴りなどで、家事や身の回りのことすらできない
・認知機能の低下で、集中力や記憶力が著しく低下している
・光や音に過敏になり、外出や人との接触が困難になる
・ブラッドパッチ治療を受けても、完全には改善せず症状が続く
さらに深刻なのは、見た目には分からず、「気のせい」「うつ病では」「仮病では」と疑われ、医療機関でも理解されないことです。
それでも、「診断がつくまで時間がかかった」「治療法があるのだから、それで治るはず」と、自分の困難さを言葉にすることをためらう方も少なくありません。
障害年金の審査では、病名ではなく「その病気によってどの程度、日常生活や労働に支障が出ているか」が重視されます。脳脊髄液減少症の申請では、この「起き上がれない、動けない苦しさ」を、具体的な生活場面や症状の経過に落とし込んで伝えることが鍵になります。
なぜ脳脊髄液減少症の障害年金申請は難しいのか
障害年金の審査は、原則として書類のみで行われます。
あなたの状態は、「診断書」や「病歴・就労状況等申立書」に書かれた情報だけで判断されます。ところが、脳脊髄液減少症の障害年金申請には次のような難しさがあります。
・病気の認知度が低く、医師によって理解度や診断名にばらつきがある
・RI脳槽シンチグラフィーなどの検査で異常が見つかりにくい場合がある
・起立性頭痛や多彩な症状を、どう客観的に表現すればよいか迷う
・ブラッドパッチ治療の有無や効果、治療後の状態をどう説明すればよいか分からない
その結果、本来は障害年金の対象となり得る重症の状態であっても、「書類からは日常生活の制限が読み取れない」と判断され、不支給になってしまうケースもあります。
特に脳脊髄液減少症は、「治療すれば治る病気」というイメージを持たれがちですが、実際には治療後も症状が残存し、長期間にわたって生活が制限される方も多い病気です。
障害年金を扱う特定社会保険労務士として
障害年金を扱う特定社会保険労務士として、脳脊髄液減少症でお悩みの方の申請代行を行っています。単なる書類作成の代行ではなく、次のようなサポートを行います。
・発症のきっかけ、診断までの経緯、治療歴、ブラッドパッチの有無、現在の症状や日常生活の様子を時間をかけて丁寧に聞き取る
・「どんな姿勢でどの程度症状が出るか」、「1日のうちで横になっている時間」「できない動作」などを具体的に言葉にする
・検査結果や治療経過を踏まえ、脳脊髄液減少症に理解のある医師への受診をサポートし、診断書の記載ポイントを整理する
・病歴・就労状況等申立書を、「起立困難」、「日常生活の制限」、「治療効果の限界」が明確に伝わるように作り込む
・体調に配慮し、短時間での複数回面談やオンライン対応など、無理のない方法で進める
脳脊髄液減少症は、周囲から理解されにくく、医療機関を探すことさえ困難な病気です。だからこそ、専門家が間に入り、あなたの言葉を整理しながら「制度に伝わる形」に翻訳していくことが不可欠だと考えています。
「治療すれば治る」と言われて諦めていませんか
脳脊髄液減少症の方の中には、「ブラッドパッチ治療を受ければ治るはずだから、それまで我慢すればいい」、「治療法があるのに障害年金を申請するのはおかしい」と思い込んでいる方が少なくありません。
また、「診断がついたのが最近だから」「まだ横になれば何とかなるから」という理由で、障害年金の申請をためらう方もいらっしゃいます。
しかし、障害年金は「今、この時点での生活や就労の制限」を評価する制度です。
ブラッドパッチ治療を受けても症状が残存している場合、複数回治療を受けても改善しない場合、起立困難で日常生活や仕事に大きな支障が出ている場合には、受給の可能性があります。また、初診日から1年6ヶ月(または症状固定時)以降であれば、申請を検討すべきタイミングです。
・自分の症状で障害年金の対象になるのか知りたい
・ブラッドパッチ治療を受けたが、症状が続いている
・起き上がることができず、仕事や学校に通えない
・周囲に理解されず、孤立感を深めている
こうした段階でのご相談も歓迎しています。体調に配慮しながら、短時間での面談や電話対応など、あなたのペースに合わせて進めていきます。
脳脊髄液減少症という理解されにくい病気と向き合いながら、「これから」の生活を守っていくために、障害年金は大切な選択肢のひとつです。
障害年金を扱う特定社会保険労務士として、あなたが一人で抱えてきた「起き上がれない苦しさ」や「誰にも信じてもらえない絶望感」に寄り添いながら、申請の準備から提出、その後のフォローまでしっかりとサポートします。
まずは、お話を伺うところから始めます。無理のない方法で、どうぞご相談ください。
障害年金及び労務に関する様々なご相談を受け付けております。