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傷病手当金の1年6か月が終わる前に|障害年金の「障害認定日」と準備の進め方

1. 傷病手当金が終わったあと、収入はどうなるのか

 病気やけがで働けなくなると、健康保険の傷病手当金が支給されます。支給期間は、支給開始日から通算して1年6か月です。令和4年1月の改正で、途中で働いて支給がない期間があっても、その分を繰り越して受けられるようになりました。

 しかし、いつかは終了の日が来ます。その後も症状が残り、働けない、または制限がある方にとって、生活を支える選択肢が障害年金です。

 「傷病手当金が終わってから考えよう」とお考えの方が、多くいらっしゃいます。ところが、障害年金は、準備に時間がかかります。初診日の証明や診断書の依頼は、終了後に慌てて始めると、請求の時期が遅れてしまうことがあります。

2. 障害認定日とは何か

 障害年金には、障害の程度を判定する基準日があります。これが障害認定日です。原則、初診日から1年6か月を経過した日です。その間に症状が固定した場合は、その日が認定日になります。

障害認定日に、法令に定める障害の状態にあれば、認定日の翌月分から年金を受け取れます。

「1年6か月」は2つある

具体例
 Aさん(会社員)は、令和7年4月に心療内科を初めて受診しました(初診日)。その後、症状が悪化し、令和7年10月から休職して、傷病手当金を受け始めました。

 この場合、障害認定日は令和8年10月、傷病手当金の終了は令和9年4月ごろになります。つまり、傷病手当金を受けている途中で、障害認定日に到達します。なお、実際の日付は、待期期間や就労の有無で変わります。

3. 傷病手当金と障害年金の調整

 同じ傷病で障害厚生年金を受けられる場合は、傷病手当金との調整があります。年金額が傷病手当金より少ないときは、その差額が傷病手当金として支給されます。

 また、障害厚生年金を遡って受給できることになった場合は、すでに受け取った傷病手当金が調整されます。

 つまり、「両方を満額で受け取れる」とは限りません。一方で、障害年金は、傷病手当金の終了後も、症状が続く限り、受け取れる可能性があります。調整の具体的な方法は、加入先の保険者への確認が必要です。

4. 令和8年度の障害年金の金額

 令和8年度の障害基礎年金は、1級が年額1,059,125円(月額88,260円)、2級が年額847,300円(月額70,608円)です。

 生計を維持している子がいる場合は、子の加算があります。1人目と2人目は1人につき243,800円、3人目以降は81,300円です。

 会社員や公務員だった期間に初診日がある方は、障害厚生年金が上乗せされます。この場合は、障害基礎年金のない3級もあります。実際の金額は、加入期間や報酬額で変わるため、個別に試算する必要があります。

5. 受給のための3つの要件

 障害年金を請求するには、次の3つの要件が必要です。

  1. 初診日要件:障害の原因となった病気やけがで、初めて医師にかかった日(初診日)が、国民年金または厚生年金の加入期間中にあること。

  2. 障害状態要件:障害認定日に、法令に定める障害の状態にあること。

  3. 保険料納付要件:初診日の前日の時点で、保険料を納めていること。

 保険料納付要件は、2つの基準のうち、どちらかを満たす必要があります。

  • 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上で、保険料が納付または免除されていること

  • 初診日において65歳未満で、初診日のある月の前々月までの1年間に、保険料の未納がないこと

なお、後者の特例は、初診日が令和18年3月末日までの場合に認められています。

 ここが落とし穴です:納付要件は、初診日の前日で判断されます。退職後に、保険料を納めても、初診日の前に未納があれば、遅れて満たすことはできません。逆に、保険料の免除が認められていた期間は、納付済みと同じく扱われます。国民年金に切り替えたあとの手続も、重要です。

6. 請求方法は3種類ある

請求方法 内容 受給の開始
認定日請求 障害認定日から1年以内に、その時点の診断書で請求 認定日の翌月分から
遡及請求 認定日から1年以上経過後に、認定日にさかのぼって請求 認定日の翌月分から(時効で最大5年分)
事後重症請求 認定日には該当せず、その後に悪化した場合 請求日の翌月分から

遡及請求では、原則、障害認定日から3か月以内の診断書と、請求時点の診断書の2枚が必要です。 遡って受け取れるのは、時効により5年分が限度です。

事後重症請求は、請求書を65歳の誕生日の前々日までに提出する必要があります。年金は、請求の翌月分からで、過去に遡って支給されることはありません。

つまり、早めに請求すれば、受給できる額が増える可能性があります。傷病手当金が終わる半年前を目安に、準備を始めることをお勧めします。

7. 準備を始めるチェックリスト

  • □ 初診日の医療機関と、日付を確認した

  • □ 初診日の医療機関が現在の通院先と違う場合、受診状況等証明書の取得を相談した

  • □ 傷病手当金の支給開始日と、通算の残り期間を確認した

  • □ 年金手帳・基礎年金番号の分かる書類を用意した

  • □ 国民年金の保険料の納付状況を確認した

  • □ 主治医に、障害年金の診断書を依頼したい旨を伝えた

  • □ 病歴・就労状況等申立書のために、発病から現在までの経過をメモした

 診断書は、傷病手当金の申請書の医師意見欄とは、様式も目的も違います。診断書では、日常生活や就労の状況が重視されます。通院の際、仕事や生活で困っている具体的な場面を、主治医に伝えておくことが大切です。

8. 社労士事務所アシストが選ばれる理由

  • 傷病手当金から障害年金まで、一連の流れで対応します。傷病手当金の初回申請、受給期間延長、障害年金の請求まで、時期のずれを見ながら進めます。

  • 初診日の整理から始めます。カルテの有無、転院の経緯、保険料の納付状況を、最初に確認します。

  • 診断書の依頼の仕方を、具体的にお伝えします。主治医に、何を伝えればよいかを、一緒に整理します。

  • 病歴・就労状況等申立書は、ご本人の言葉を尊重して作成します。

  • オンライン相談に対応します。遠方や、体調が優れない方も、ご自宅から相談いただけます。

 受給できるかどうか、等級は、日本年金機構が審査して決定します。当事務所は、準備の段階から、必要な情報を整理し、申請を支援します。

9.相談の流れ

  1. お問い合わせ(電話・フォーム)

  2. 初回相談(状況のヒアリング、見通しのご説明)

  3. ご契約・必要書類の収集

  4. 診断書・申立書の作成支援

  5. 請求書の提出

  6. 結果のご報告

10. よくある質問

Q. 傷病手当金が終わってから準備を始めても、間に合いますか。
A. 請求できる場合は多いです。ただし、診断書や初診日の証明に、時間がかかることがあります。傷病手当金の受給中の準備が安全です。

Q. 退職していても、請求できますか。
A. 退職の有無は、請求の可否を決めません。初診日の加入制度と、納付要件が重要です。

Q. 働きながらでも、受給できますか。
A. 就労していても、受給できる場合があります。仕事の内容や、職場での配慮の状況が、審査で見られます。

Q. 精神疾患でも、対象になりますか。
A. 対象になります。うつ病、双極性障害、発達障害などの請求の相談も、お受けしています。

Q. 傷病手当金をもらっている間に、障害年金も受けられますか。
A. 同じ傷病で障害厚生年金を受ける場合は、調整されます。実際の取扱いは、加入先の健康保険に確認してください。

Q. 費用はいくらですか。
A. 料金ページに記載しています。相談の際にも、事前にご説明します。

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