コラム column
免疫性血小板減少症(ITP)で障害年金はもらえる? 血小板数の基準・申請の流れを特定社労士が解説
免疫性血小板減少症でも、血小板数や出血傾向、日常生活の制限が認定基準に当てはまれば、障害年金を受給できる可能性があります。 ただし免疫性血小板減少症は治療で数値が大きく変わる病気です。「どの時点の数値を、どう診断書に反映するか」が結果を左右します。障害年金を専門とする特定社会保険労務士が、基準から申請の流れまで順に解説します。
免疫性血小板減少症(ITP)とは
自己抗体の働きで血小板が壊され、血小板数が減って出血しやすくなる病気です。以前は「特発性血小板減少性紫斑病」と呼ばれていました。皮膚の紫斑、鼻血、歯ぐきの出血、月経量の増加などが現れ、重い場合は消化管出血などの危険があります。
血小板数が3万/μL未満になると出血が起こりやすくなるため、治療では3万/μL以上で出血がない状態を目指します。ピロリ菌が陽性なら除菌から始め、除菌が成功すると50〜70%で血小板数が増えるとされています。効果が不十分な場合は、副腎皮質ステロイド、トロンボポエチン受容体作動薬、抗CD20抗体、脾臓摘出術などを、状態に合わせて選びます。治療を長く続けながら、出血リスクや薬の副作用、疲れやすさを抱えて生活している方も少なくありません。
障害年金を受給するための3つの要件
障害年金は、次の3つの要件をすべて満たした場合に受給できます。
-
初診日の要件:ITPで初めて医師の診療を受けた日(初診日)が確認できること。
-
保険料納付要件:初診日の前日時点で、20歳から初診日のある月の前々月までの期間のうち、納付済みと免除の期間を合わせて3分の2以上あることが原則です。現在は特例として、初診日の前々月までの直近1年間に未納がなければ満たす場合もあります(65歳未満の方が対象です)。20歳前に初診日がある場合は、納付要件は問われません。
-
障害状態の要件:障害認定日(原則として初診日から1年6か月を経過した日)に、障害の程度が基準に該当していること。
初診日に国民年金に加入していた方は障害基礎年金(1級・2級)、厚生年金に加入していた方は障害厚生年金(1級〜3級)の対象です。
認定基準(血液・造血器疾患)
ITP(血小板減少性紫斑病)は、認定基準では「血栓・止血疾患」に分類されます。障害の程度は、自覚症状、他覚所見、検査成績、一般状態、治療や症状の経過、具体的な日常生活状況などから総合的に認定されます。認定の対象は、少なくとも1年以上の療養を必要とするものです。目安となる等級は、次の3つの条件の組み合わせです。
| 等級 | 臨床所見(A表) | 血小板数(B表) | 一般状態区分 |
|---|---|---|---|
| 1級 | 高度の出血傾向、または補充療法をひんぱんに行う | 2万/μL未満 | オ |
| 2級 | 中度の出血傾向、または補充療法を時々行う | 2万以上5万/μL未満 | ウ・エ |
| 3級 | 軽度の出血傾向、または補充療法を必要に応じ行う | 5万以上10万/μL未満 | イ・ウ |
補充療法とは、血小板の輸血などを指します。A表の臨床所見には、出血傾向のほかに血栓傾向や関節症状も含まれます。
一般状態区分は、アからオの5段階です。「イ」は軽度の症状があり肉体労働は制限されるが軽労働や座業はできる状態、「ウ」は軽労働はできず日中の50%以上は起居している状態です。「エ」と「オ」はさらに重い状態を指します。3級は障害厚生年金のみの対象です。
「数値の取り方」が結果を分ける
ITPの認定で最も重要なのが、検査数値の扱いです。
検査成績は変動しやすいため、最も病状を表している数値で判断されます。輸血や補充療法で一時的に数値が改善した場合は、治療前の検査成績が基準になります。
また、血小板数がB表の区分に当たっても、A表の臨床所見と一般状態区分の両方を満たす必要があります。基準はあくまで目安で、出血傾向、合併症、治療の副作用、日常生活の状況を踏まえた総合的な判断がされます。診断書を依頼する前に、どの時点のデータを、どのような意図で記載してもらうか、主治医と相談することが大切です。
申請の流れ
-
受給の可能性の確認:初診日、年金の加入状況、血小板数の推移、治療内容を整理して、見通しを立てます。
-
初診日の確認と証明書の取得:ITPは健康診断の指摘や、他の病気の検査中に見つかることがあります。初診の医療機関から、受診状況等証明書を取得します。
-
診断書の依頼:血液・造血器疾患用の診断書を主治医に依頼します。診断書は、原則として請求前3か月以内の現症を記載したものが必要です。
-
病歴・就労状況等申立書の作成:出血のリスクによる行動の制限、疲れやすさ、通院・入院による仕事への影響などを具体的に記載します。
-
請求書の提出:年金事務所または年金相談センターに書類を提出します。
-
審査・結果通知:結果が出るまで、数か月かかるのが一般的です。
申請で差がつく3つのポイント
1. 初診日の特定
ITPは症状が出る前から血小板が減っていることがあり、最初の受診がいつかを特定しにくいケースがあります。受診状況等証明書の取得は、早めの準備が重要です。
2. 治療の経過と副作用の記録
ステロイドの副作用(易感染性、骨粗しょう症、気分の変化など)や、治療のための入院・通院の頻度も、日常生活への影響として整理します。
3. 日常生活・仕事の具体的な支障
「出血を避けるため、スポーツや立ち仕事を控えている」「疲れやすく残業ができない」「通院のために休みが必要」など、診断書に表れにくい支障を申立書で補います。
社労士事務所アシストに申請代行をご依頼いただくメリット
-
障害年金を専門とする社会保険労務士が、受給の可能性を最初に見立てます。
-
初診日の特定、病院への書類依頼、診断書の記載内容の確認まで、一括でサポートします。
-
病歴・就労状況等申立書を、ご本人の生活実態に沿って作成します。
体調に不安を抱えながらの手続きは、大きな負担です。書類の準備は私たちに任せて、ご自身は治療と生活を優先してください。
よくある質問(FAQ)
Q. ITPだけで障害年金は受給できますか?
A. 病名だけでは決まりません。血小板数、出血傾向、日常生活の状態が認定基準に該当するか、初診日の要件や保険料の納付要件を満たすかで判断されます。
Q. 薬で血小板数が安定している場合は申請できませんか?
A. 数値が安定していても、出血傾向、副作用、日常生活や就労の制限の状況によっては、対象となる場合があります。まずは現状を確認します。
Q. 働いていると受給できませんか?
A. 就労しているだけで対象外になるわけではありません。仕事の内容や、周囲の配慮の有無、体調への影響などが考慮されます。
Q. 初診日から長い年月が経っていても申請できますか?
A. 申請できる場合があります。初診日がカルテ等で証明でき、納付要件を満たしていることが前提です。
初回無料申込相談のご案内
「自分は対象になるのか知りたい」という段階でも構いません。直近の血小板数、治療内容、初めて受診した時期をお知らせください。
訪問対応
都内23区
多摩地域
武蔵野市、三鷹市、調布市、府中市、小金井市、西東京市、東久留米市、清瀬市、東村山市、小平市、国分寺市、立川市、日野市、町田市、多摩市
埼玉県
さいたま市、川口市、所沢市、朝霞市、志木市、和光市、 新座市、 戸田市、蕨市、 富士見市、ふじみ野市、川越市、狭山市、 入間市、鶴ヶ島市、坂戸市、 上尾市、桶川市、 北本市、久喜市、加市、越谷市、八潮市、三郷市、吉川市
千葉県
市川市、船橋市、 松戸市、柏市、浦安市、流山市、 習志野市、千葉市
神奈川県
横浜市、 川崎市、相模原市、大和市、藤沢市、 町田市
※ただし、初回訪問相談料は無料ですが、下記に掲げる区市以外につきましては、練馬駅からの往復の交通費をご負担願います。
練馬区、豊島区、北区、板橋区、中野区、杉並区、西東京市、東久留米市、清瀬市、小平市、東村山市、和光市、朝霞市、新座市、志木市、所沢市
オンラインZOOM:全国対応・無料相談(90分)
営業時間 365日 9:00〜21:00
※ご予約は下記より承っております。(24時間受付)
#免疫性血小板減少症 #ITP #特発性血小板減少性紫斑病 #障害年金 #障害年金申請 #血液疾患 #難病 #社会保険労務士 #社労士事務所アシスト #障害年金相談 #東京都社労士
障害年金及び労務に関する様々なご相談を受け付けております。