コラム column
昔と今で病名が違うと、障害年金の初診日はどこになる?転院歴と診断名の変更で迷ったときに【練馬区・社労士事務所アシスト】
「最初の病院では、今とは違う病名を言われました」
「現在の病名がついた病院を、初診の病院として申請してよいのでしょうか」
障害年金を考え始めた方から、このようなご相談があります。病名が変わり、転院も重なっていると、どの日を初診日として準備すればよいのか分からなくなるものです。
結論からいうと、現在の診断名が初めてついた日が、必ず障害年金の初診日になるわけではありません。 当初は異なる病名で受診していても、現在の請求傷病と同一の傷病と判断される場合や、前後の傷病に相当因果関係が認められる場合には、以前の受診日を確認する必要があります。
一方、過去の受診がすべて現在の傷病につながるわけでもありません。
大切なのは、病名だけを見て日付を決めることではなく、受診の経過を事実に沿って整理することです。
なぜ初診日を慎重に確認するのか
障害年金の初診日とは、障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日です。同一の傷病で転院した場合は、原則として、転院先ではなく最初の医療機関での受診日が初診日になります。
初診日を起点に、障害基礎年金・障害厚生年金のどちらに該当するか、保険料納付要件を満たすか、障害認定日がいつかを確認します。そのため、病名が変わった経過を十分に確認せず初診日を決めると、請求の前提から見直す必要が生じることがあります。
「病名が違う」だけでは判断できない
日本年金機構は、最初の受診時には傷病名が確定しておらず、現在の請求傷病とは異なる病名がついていても、同一の傷病と判断される場合には、先の受診日を初診日として扱うことを示しています。また、障害の原因となった傷病より前に、相当因果関係があると認められる傷病がある場合にも、先の傷病の初診日を確認します。
ただし、これは「昔の病気が少しでも似ていれば、必ず同じ初診日になる」という意味ではありません。以前の病気が現在の請求傷病と関係しない場合もあります。前後の傷病の関係は、受診した理由、当時の症状、治療経過、紹介状や診断書の記載などを踏まえて個別に確認する必要があります。
例えば、こんなケース
次は、考え方を示すための架空の例です。
Aさんは、数年前に体調不良で医療機関を受診しました。その後、別の病院にも通い、現在の主治医から以前とは異なる診断名を告げられています。Aさんは「現在の診断名がついた病院を初めて受診した日が、障害年金の初診日だろう」と考えていました。
ところが、現在の診断書には、それより前の受診歴が記載されています。このとき確認すべきなのは、「どちらの日付なら申請しやすいか」ではありません。以前の受診は何がきっかけだったのか、当時どのような診療を受けたのか、その後の通院とどうつながるのか、という事実です。診断書に申立てた初診日より前の受診歴や既往症が記載されている場合、日本年金機構も、その内容と請求傷病との関係を確認するよう案内しています。
この例だけで、以前の受診日が初診日だと結論づけることはできません。だからこそ、書類を提出する前の確認が重要です。
以前の病気が書かれていたら?
診断書の「既往症」欄に過去の病気が書かれていても、それだけで初診日が変わるわけではありません。まず、その病気が現在の請求傷病と関係するかを確認します。関係しないことが確認できる場合と、過去の経過を説明する資料が必要になる場合とでは、準備の仕方が異なります。
同様に、「昔の病名は違うから、申立書には書かなくてよい」と自己判断するのも避けたいところです。過去の受診をどう扱うかは、診断書や受診歴と照らして検討します。
最初の病院に記録がない場合
確認を進めた結果、以前の病院が初診の医療機関と考えられても、廃院などで受診状況等証明書を取得できない場合があります。
初診時の医療機関と現在の診断書を作成する医療機関が異なる場合、初診日の確認には原則として受診状況等証明書を用います。ただし、初診時の医療機関による証明が得られなくても、初診日を合理的に推定できる資料によって確認できる場合があります。「昔の病院の証明書が取れないから、もう申請できない」と直ちに諦める必要はありません。
もっとも、代わりの資料を出せば必ず初診日が認められるわけではありません。どの時期を、どの資料で確認できるのかを整理することが大切です。
相談前に整理しておきたいこと
正確な日付がすべて分からなくても大丈夫です。まずは、次の情報を「分かっていること」と「まだ確認が必要なこと」に分けてみてください。
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最初に症状について相談した医療機関と、おおよその受診時期
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その後に受診した医療機関と、転院した順番
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各医療機関で相談した症状や、説明された病名
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紹介状の有無、通院していなかった期間の有無
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手元に残る診察券、お薬手帳、紹介状、過去の診断書など
記憶が曖昧な日付を、申請のために正確な日付であるかのように埋める必要はありません。確認できる事実から順に整理することが、無理のない請求準備につながります。
社労士事務所アシストに相談する理由
病名の変更や複数回の転院があるケースでは、単に書類を集めるだけでなく、「どの受診を確認すべきか」を先に見極めることが重要です。
社労士事務所アシストへのご相談では、まずこれまでの受診歴と手元の資料を一緒に整理します。そのうえで、初診日の候補となる受診、診断書に書かれた過去の受診や既往症、追加で確認すべき点を明らかにし、必要な書類を検討します。診断書・受診状況等証明書・病歴・就労状況等申立書の説明が食い違わないよう、事実関係を確認しながら進めることが大切です。
「昔と今で病名が違う」、「何度も転院していて、最初の病院もよく覚えていない」という段階でも、まずはご相談ください。練馬区の社労士事務所アシストと、何が分かっていて、次に何を確認すべきかを整理するところから始めましょう。
※初診日や傷病の関係、支給の可否は、提出資料を踏まえて個別に判断されます。相談によって特定の初診日や受給結果が保証されるものではありません。
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