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うつ病の障害年金|「頑張って働いている」ことが不利にならないために。練馬区の特定社労士が解説

うつ病は、障害年金の請求で最も多い傷病の一つです

 日本年金機構の統計では、支給決定件数において「精神・知的障害」が最も高い割合を占めており、その中でもうつ病は代表的な傷病の一つです。それだけ多くの方が悩み、そして実際に受給につながっている一方で、「うつ病くらいで年金がもらえるのか」とご自身で申請をためらってしまう方も少なくありません。精神・知的障害は、再認定(更新)の場面でも全体の多くを占めており、継続的な支援を必要とする方が多い分野であることがうかがえます。

うつ病はどのように発症し、進行していくのか

 うつ病は、気分の落ち込みや興味・関心の喪失が2週間以上続き、睡眠障害、食欲不振、集中力の低下、強い疲労感などを伴う病気です。初期には「なんとなく調子が悪い」という段階から始まり、次第に仕事や家事への支障が大きくなっていきます。適切な治療を受けることで改善する方も多い一方、症状が長期化・慢性化し、休職や退職を繰り返しながら、社会生活への復帰が難しくなるケースも少なくありません。

等級は「日常生活能力の程度」と「判定」の組み合わせで決まります

 うつ病の等級は、厚生労働省の「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」に基づき、診断書に記載される「日常生活能力の程度」(5段階)と「日常生活能力の判定」(適切な食事、身辺の清潔保持、金銭管理と買い物、通院と服薬、他人との意思伝達及び対人関係、身辺の安全保持及び危機対応、社会性の7項目・4段階評価の平均)を組み合わせたマトリクスで目安が示されます。高度の気分・意欲・行動の障害や思考障害の病相期があり常時援助が必要な状態であれば1級、症状は著しくないものの持続・反復し労働が制限される状態であれば3級(障害厚生年金のみ)が目安です。

「頑張って働き続けていること」が誤解を招くことがあります

 うつ病の申請で特に注意したいのが、「無理をして働き続けている」ことが、審査上「症状は軽い」と誤解されてしまうリスクです。実際には、強い薬の副作用に耐えながら、周囲に気づかれないよう必死に平静を装って出勤しているケースも少なくありません。診断書や申立書には、就労の有無だけでなく、どのような配慮を受けているか、どれだけ無理をして働いているかを具体的に記載することが重要です。逆に、就労系障害福祉サービスを利用している場合や、雇用形態が障害者雇用枠である場合は、援助を受けながら生活・就労していることの証明として、評価にプラスに働くことがあります。

症状の波を、正確に医師に伝えられていますか

 うつ病は症状に波があり、診察時にたまたま調子の良い状態を見せてしまうことで、実態より軽い診断書が作成されてしまうことがあります。日々の体調や生活の困難さを記録し、診察のたびに具体的に伝える工夫が、適正な等級評価につながります。診察時間が限られている中で、口頭だけで正確に伝えるのは簡単ではないため、症状の記録をメモや簡単な日誌の形でまとめ、診察時に医師に渡すという方法も有効です。

初診日の考え方で注意したいこと

 うつ病は、最初に心療内科・精神科を受診する前に、不眠や体調不良を理由に内科を受診しているケースが少なくありません。この最初の受診が初診日として扱われる可能性があるため、心療内科の受診歴だけでなく、それ以前の受診歴もあわせて確認しておくことが重要です。また、学生時代や就職前に一度心療内科を受診した経験がある場合、その受診が初診日とみなされることで、加入していた年金制度(国民年金か厚生年金か)が変わり、請求できる年金の種類が変わることもあります。

適応障害との違いと、診断名が変わった場合の注意点

 うつ病と似た症状を示す病気に適応障害がありますが、両者は原因や経過の考え方が異なります。治療の経過の中で、当初は適応障害と診断されていたものが、後にうつ病と診断名が変わることもあります。この場合、診断名が変わった時点ではなく、実際に症状が始まった時点を初診日として整理することが重要になるケースがあります。

受給後の更新でも継続的な情報提供が大切です

 うつ病で障害年金を受給できた後も、定期的に提出する診断書(障害状態確認届)によって、その後の状態が引き続き該当するかどうかが確認されます。治療によって一時的に症状が落ち着いている時期に診断書が作成されると、実態より軽く評価され、更新時に等級が下がったり支給が停止されたりする可能性があります。症状に波があることを日頃から記録しておくことが、更新時にも役立ちます。

よくあるご質問

Q. 休職中ですが、申請できますか。
できます。休職中の生活状況や、復職に向けた見通しなども含めて総合的に評価されます。

Q. 一度不支給になった場合、再申請はできますか。
できます。症状が続いている、あるいは悪化している場合は、事後重症請求や審査請求といった選択肢があります。

Q. 診断名が「適応障害」から「うつ病」に変わりましたが、影響はありますか。
診断名の変更自体よりも、実際の症状の経過と初診日の考え方が重要になります。個別の状況に応じて確認が必要です。

社労士事務所アシストに依頼するメリット

 当事務所では、就労を続けながら申請したい方、これから休職・退職を考えている方など、それぞれの状況に応じて、実態が正確に反映された診断書・申立書の作成をサポートいたします。受給後の更新に関するご相談にも対応しております。「これくらいで申請していいのか」と迷う段階からご相談いただけます。

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