コラム column
多発性嚢胞腎の障害年金|透析前後の申請と「初診日」でつまずかないために 練馬区の特定社労士が解説
「多発性嚢胞腎と診断され、腎機能が下がってきた。障害年金は受けられるのだろうか。」
「透析が始まったが、初診日が何十年も前で、他の社労士事務所に断られた。」
こうしたお悩みに、障害年金を扱う特定社会保険労務士としてお答えします。結論からお伝えします。多発性嚢胞腎は、腎機能の状態によって障害年金の対象になります。人工透析を受けている場合は原則2級です。そして結果を最も左右するのは「初診日」の立証です。
多発性嚢胞腎は、腎臓に嚢胞(水がたまった袋)が多数でき、腎臓の働きが徐々に低下していく遺伝性の病気です。国の指定難病(指定難病67)で、進行すると透析や腎移植が必要になります。経過が長いからこそ、申請には専門的な整理が欠かせません。
障害年金を受けられる条件
障害年金を受けるには、次の3つの要件がそろう必要があります。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 初診日要件 | 多発性嚢胞腎で初めて医療機関を受診した日(初診日)が特定でき、その時点で年金制度に加入していること |
| 保険料納付要件 | 初診日の前日時点で、加入期間の3分の2以上の納付(免除を含む)があること。初診日が令和18年3月末日まで、かつ65歳未満なら、直近1年間に未納がなければよい特例もあります。初診日が20歳前なら不要です |
| 障害状態要件 | 障害認定日に、腎疾患の認定基準で定める等級に該当していること |
腎疾患の認定基準と等級の目安
| 等級 | 状態の目安 |
|---|---|
| 1級 | 検査成績が高度異常を1つ以上示し、かつ一般状態区分表の「オ」に該当するもの |
| 2級 | 検査成績が中等度または高度の異常を1つ以上示し、かつ一般状態区分表の「エ」または「ウ」に該当するもの。または人工透析療法施行中のもの |
| 3級 | 検査成績が軽度・中等度・高度の異常を1つ以上示し、かつ一般状態区分表の「ウ」または「イ」に該当するもの |
人工透析療法施行中のものは2級と認定されます。長期透析による合併症や日常生活の状況によっては、さらに上位の等級になることもあります。3級は厚生年金だけの等級です。
透析前の保存期でも、血清クレアチニン値やeGFRなどの検査成績と、一般状態区分表の区分によって、2級や3級が検討されます。
透析開始から3か月で請求できる
障害年金は、原則として初診日から1年6か月後が障害認定日です。しかし人工透析には特例があり、人工透析を初めて受けた日から3か月を経過した日が障害認定日になります(初診日から1年6か月を超える場合を除きます)。通常より早く請求できるため、透析を始めた時点から準備を進めることが大切です。
最大の関門「初診日」の考え方
多発性嚢胞腎の請求で、最も重要で、最も間違いやすいのが初診日です。
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慢性腎不全と診断された日ではありません。多発性嚢胞腎で初めて受診した日が基準です。多発性嚢胞症から慢性腎不全に至った場合は、期間が長くても相当因果関係があるとされ、従前の疾病の初診日が初診日になります。
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診断された日ではなく、最初に受診した日です。高血圧、血尿、腰痛などの精密検査で発見された場合は、精密検査を行った日が初診日になります。
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健康診断を受けた日は、初診日になりません。治療目的で初めて受診した日が基準です。
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古い受診歴は、カルテの保存期間(法定5年)の関係で証明が難しくなります。2番目以降の医療機関の記録から、初診日の手がかりを確認できる場合があります。
初診日の加入制度によって、請求できる年金も変わります。
診断書で確認される項目
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血清クレアチニン値、eGFRなどの検査成績
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人工透析の開始日、種類、頻度
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一般状態区分表(ア〜オ)の区分
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長期透析による合併症の有無
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日常生活や仕事への影響
透析を受けながら働いている方も多くいます。しかし、通院時間、倦怠感、食事や水分の制限、合併症など、生活への負担は小さくありません。働いていることだけで不利と決まるわけではありません。 実際の働き方と周囲の配慮を整理して、主治医に正確に伝えることが重要です。
当事務所に依頼するメリット
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初診日を丁寧に洗い出します:受診歴をさかのぼり、証明が難しい場合も、使える資料を探します。
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請求時期を見極めます:透析開始日から3か月の特例を使えるか、いつ請求すべきかを判断します。
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診断書の準備を支えます:日常生活や仕事の制限を、医師に伝えるための整理をお手伝いします。
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申立書を丁寧に作成します:発病からの経過と生活の実情が、正確に伝わるようまとめます。
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見通しを率直にお伝えします:難しい点も隠さず、理由と対策を説明します。
受給をお約束することはできません。支給の判断は日本年金機構が行います。だからこそ、可能性と課題を正直にお伝えします。
他の事務所で断られた方へ
断られる理由には、事務所側の事情も含まれています。
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初診日が古く、証明に手間がかかる
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腎疾患の経験が少ない
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働いているため、等級が見込めないと判断された
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保存期で、等級が見込みにくい
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受診歴が複雑で、書類の整理に時間がかかる
初診日の見直しや受診歴の整理で、見通しが変わることがあります。 断られた理由をお聞かせいただければ、確認すべき点を整理します。
障害年金とあわせて確認したい制度
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難病医療費助成:指定難病として、医療費の助成が受けられる場合があります。
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身体障害者手帳:腎機能障害で交付される場合があります。
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自立支援医療:透析などの医療費負担を軽減する制度です。
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傷病手当金:健康保険に加入している方が、病気で働けない場合の制度です。
制度ごとに窓口と要件が異なります。障害年金を軸に、活用できる制度の整理もお手伝いします。
よくあるご質問
Q. 多発性嚢胞腎で、障害年金は受けられますか。
A. 腎機能の状態によって対象になります。人工透析を受けている場合は原則2級です。
Q. 透析前でも請求できますか。
A. 検査成績と一般状態区分表の状況によって、2級や3級が検討されます。個別の確認が必要です。
Q. 透析を始めたばかりです。いつ請求できますか。
A. 透析を初めて受けた日から3か月を経過した日が障害認定日です。準備は、その前から始められます。
Q. 初診日が20年以上前で、病院も分かりません。
A. 手がかりになる資料を探します。2番目以降の医療機関の記録から確認できる場合もあります。まずは受診歴の整理から始めましょう。
Q. 透析中でも働いています。対象外ですか。
A. 働いていることだけで決まるものではありません。働き方の実情を整理して判断します。
Q. 腎移植を受けた場合はどうなりますか。
A. 移植後の状態によって取扱いが異なります。個別にご相談ください。
まずは現在の状況をお聞かせください
初診日の証明は、時間が経つほど難しくなります。「対象になるか分からない」という段階でも構いません。これまでの経過をお聞かせいただければ、受給の可能性と課題を、正直にお伝えします。
まずはお気軽にご相談ください
社労士事務所アシストでは、初回相談を無料で承っています。受給できるかどうかは日本年金機構が判断するため、結果のお約束はできません。それでも、現在の状態が基準に近いかどうかを、診断書を取る前に確認できます。
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※ただし、初回訪問相談料は無料ですが、下記に掲げる区市以外につきましては、練馬駅からの往復の交通費をご負担願います。
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