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脳梗塞・脳出血の後遺症で障害年金はもらえる?高次脳機能障害と認定日の特例を特定社会保険労務士が解説
「脳梗塞で倒れ、手足に麻痺が残った」、「一命はとりとめたが、性格が変わったように怒りっぽくなり、以前のように仕事の段取りができない」。脳梗塞・脳出血などの脳血管疾患は、身体に麻痺やしびれといった後遺症を残すだけでなく、記憶力や注意力、感情のコントロールに影響する「高次脳機能障害」を引き起こすことがあります。
この2種類の後遺症は、障害年金の審査上まったく別の扱いを受けるという、非常に見落とされやすいポイントがあります。
本コラムでは、脳梗塞・脳出血後遺症で障害年金を受給するための考え方、身体の後遺症と高次脳機能障害の違い、障害認定日の特例について、障害年金専門の特定社会保険労務士の視点から詳しく解説します。
身体の後遺症と高次脳機能障害は別々に審査される
脳梗塞・脳出血の後遺症は、症状の現れ方によって次の2つに分けて審査されます。
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片麻痺、しびれ、歩行障害などの身体的な後遺症:「肢体の障害」の認定基準・診断書で審査
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記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの高次脳機能障害:「精神の障害」の認定基準・診断書で審査(器質性精神障害として扱われる)
両方の症状が併存している場合は、肢体の障害用の診断書と精神の障害用の診断書を両方提出することができ、それぞれの評価を組み合わせて総合的な等級が判断されることもあります。
高次脳機能障害は、脳という「身体」の病変が原因でありながら「精神の障害」に分類されるという点は、患者本人にも周囲にも直感的に理解されにくく、申請の初期段階で見落とされやすいポイントです。
高次脳機能障害の等級の目安
高次脳機能障害を含む器質的精神障害の等級は、次のように定義されています。
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1級:高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なため、常時の援助を必要とするもの
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2級:認知障害、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため、日常生活が著しい制限を受けるもの
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3級:認知障害・人格変化は著しくないがその他の精神神経症状があり労働が制限を受けるもの、又は認知障害のため労働が著しい制限を受けるもの
評価にあたっては、意思疎通能力、問題解決能力、作業負荷に対する持続力・持久力、社会行動能力という「4能力」に着目し、それぞれの喪失の程度から等級を判断する枠組みが用いられます。
これは他の精神疾患と同様、精神の障害に係る等級判定ガイドライン(日常生活能力の判定・程度)を基礎としつつ、高次脳機能障害特有の症状(失行、失認、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害)を踏まえて総合評価される仕組みです。
障害認定日には身体と高次脳機能で異なる特例がある
脳梗塞・脳出血の障害年金請求で特に重要なのが、障害認定日の考え方です。通常、障害認定日は初診日から1年6か月経過した日ですが、脳血管障害には特例があります。
身体的な後遺症(片麻痺等)については、初診日から6か月経過した日以後に、医学的観点からそれ以上の機能回復がほとんど望めないと認められる場合、その6か月経過時点を障害認定日とする特例があります。これにより、通常より1年早く年金を請求できる可能性があります。
一方、高次脳機能障害や失語症については、この6か月特例は適用されず、原則どおり初診日から1年6か月経過後が障害認定日となります。つまり、同じ脳梗塞による後遺症であっても、身体症状は早期請求できる一方、高次脳機能障害は通常どおり1年6か月を待つ必要があるという、非対称なルールになっている点に注意が必要です。
この違いを知らずに、身体症状の特例だけを適用して高次脳機能障害についても早期請求をしてしまうと、審査上の扱いを誤ることになりかねません。
申請で特に重要な3つのポイント
症状ごとに適用される認定日ルールの見極め
身体症状は6か月特例、高次脳機能障害は原則1年6か月という違いを正確に理解し、それぞれの症状に応じた適切なタイミングで請求することが重要です。
高次脳機能障害の見落としを防ぐ
本人や家族が「性格が変わった」「怒りっぽくなった」といった変化を老化や本人の性格として捉え、高次脳機能障害だと認識していないケースが少なくありません。身体の後遺症だけで申請し、高次脳機能障害による日常生活への影響が診断書に反映されないと、実態より軽い等級になるおそれがあります。
日常生活の具体的な支障の記録
記憶障害による物忘れ、注意障害による作業ミス、社会的行動障害による対人トラブルなど、周囲が困っている具体的なエピソードを申立書に記載することが、実態に即した等級判定につながります。
社労士事務所アシストにご相談いただくメリット
脳梗塞・脳出血後遺症の障害年金請求は、身体症状と高次脳機能障害という性質の異なる2つの障害を正しく整理し、それぞれに適用される認定日の特例を使い分ける必要がある複雑な分野です。
特に高次脳機能障害は見落とされやすく、本来受けられる評価を逃してしまうケースが少なくありません。社労士事務所アシストでは、特定社会保険労務士が身体症状・高次脳機能障害の両面から状況を整理し、診断書の選定から認定日の判断まで一貫してサポートいたします。
よくある質問(FAQ)
Q. 手足の麻痺は軽いのですが、性格が変わったと言われます。対象になりますか?
A. なる可能性があります。高次脳機能障害は身体症状の重さとは別に、精神の障害として独自に評価されます。
Q. 発症から半年しか経っていませんが、もう請求できますか?
A. 身体的な後遺症で症状固定が認められれば、6か月経過時点で請求できる特例があります。ただし高次脳機能障害は原則1年6か月を待つ必要があります。
Q. 身体の障害用と精神の障害用、両方の診断書が必要ですか?
A. 両方の症状がある場合は、両方の診断書を提出して総合的に評価してもらうことができます。
まずは無料相談で、発症時期と現在の症状をお聞かせください。
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